言葉の力|星野富弘『いのちより大切なもの』——予定をこなすだけで終わりそうな日に

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やることは、今日もちゃんとやった。

仕事の連絡を返し、必要な買い物も済ませた。それなのに夜になると、何のために忙しかったのか、少し分からなくなることがあります。

もっと頑張る方法ではなく、何を大切にしたかったのかを考える時間。今日は一冊の詩画集の書名を、その入口にしてみます。

今日の言葉

いのちより大切なもの

星野富弘・詩画集の書名

出典:星野富弘『いのちより大切なもの』(いのちのことば社・フォレストブックス)。出版社は、キリスト教の信仰を背景とする詩画や、同題のエッセイなどを収録した本として紹介しています。ここで掲げたのは書名であり、詩本文の一節ではありません。

ここからは、書名を入口に考えたこと

以下は本全体の要約でも、作者が示す答えの代弁でもありません。書名から日常へ思いを広げた独自の考察です。また、命よりほかのものを優先して自分を犠牲にしよう、という勧めではありません。

忙しさの向こうに、置いてきたもの

暮らしを回すための用事は、なくせません。お金も時間も必要です。予定をこなす毎日が、間違っているわけでもありません。

ただ、何のための用事だったのかは、ときどき見失います。家族とゆっくり話したくて早く帰ったのに、別の作業で話を聞けなかった。好きで始めたことなのに、終わらせる数だけを気にしていた。

そんなときに、効率の悪さを反省する前に、「本当は何を大事にしたかったんだろう」と一度だけ聞いてみたいのです。

大切なものは、一つに決めなくてもいい

家族。仕事。友人。一人で過ごす時間。どれが一番かを、ここで決める必要はありません。人によっても、その日の事情によっても、守りたいものは違います。

今日は休むことを選ぶ。別の日には、誰かとの約束を大事にする。どちらかを選んだからといって、もう片方を大切に思っていないことにはならないでしょう。

大切なものの話を、自分の足りなさを数えるための話にしない。その余地も残しておきたいですね。

誰かを大切にする中に、自分も入れる

誰かのためなら無理をしてもいい、と考えたくなる日があります。でも、相手を思うことと、自分を消耗させ続けることは、同じではないはずです。

今日は引き受けられないと伝える。手を借りる。予定を変える。相手を大切に思いながら、自分の限界も伝えてよいのだと思います。

今日の行動|増やす前に、一つ空ける

今、大切にしたいことを一つ思い浮かべてみてください。次に、そのために今日やらなくてもよいことを、一つ考えてみる。

全部の通知を確認しない。急ぎではない片づけを明日に回す。そうして空いた時間を、会話に使っても、静かに休んでも構いません。必要な用事まで無理に減らさなくて大丈夫です。

大切なもののために、何かを増やすだけではなく、少し場所を空けてみる。予定をこなすだけで終わりそうな日に、その選択も思い出せたらと思います。

あわせて読みたい

坂村真民——特別なことがなかった一日にも
茨木のり子——好きだったものに、心が動かない日に

出典

いのちのことば社『(新価格)いのちより大切なもの 星野富弘詩画集』書籍紹介。書名・著者・出版社の内容紹介を確認。詩本文は引用していません。本文の具体例と考察は本の内容の要約ではありません。

暮らしにも、小さなきっかけを

自分では後回しにしがち。でも、もらうとうれしい暮らしの道具などを、楽天ROOMで紹介しています(*^^*)。必要なものを探すときに、よかったらのぞいてみてください。大切なものを考えるために、何かを買う必要はありません。

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5テーマ・日英計10本の9本目に当たる原稿。成功保存件数とは別。下書き限定、公開・予約日時未設定。以前の候補にあった詩本文の引用ではなく、出版社で確認した書名を用いた独自考察。作者の信仰や本全体の主張を代弁しない。詩全文転載・翻訳なし。共通タグ3個と気づきを設定。人物タグ・カテゴリ・気持ち別導線は未整備。英語版作成後に切替リンクを追加。関連記事299・300は下書きなので公開状態とリンクを確認。検索需要未検証。例示は運営者の実体験ではない。原典・権利・スマホ表示を確認し、編集用欄を削除後、本人が公開判断する。

アイキャッチ未生成・未設定。制作指定:横長1200×630px、生成り、淡い緑、落ち着いた青。大人向けの上品で少し遊び心あるイラスト。右下に予定を書いたノートと、その隣に空いた小さなスペース、柔らかな窓明かり。人物肖像・既存の詩画の模写は不要。主役の文字は書名「いのちより大切なもの」。小さく「星野富弘」「言葉の力」。詩の一節と誤認させず書名と分かる配置。命の軽視や自己犠牲を示す表現なし。余白と可読性を優先。権利とシリーズ方針を確認後に生成。画像の文字照合は未実施。

言葉の力|坂村真民「二度とない人生だから」——特別なことがなかった一日にも

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今日も、特別なことはなかった。

仕事をして、買い物をして、洗濯物を片づけた。何をしていたのか聞かれたら、説明はそれだけ。夜になって、また一日を使ってしまったような気がすることがあります。

そんな日に、もっと充実させなければと追い立てるためではなく、今日を見直す入口にしたい言葉です。

今日の言葉

二度とない人生だから

坂村真民・作品名

出典確認:坂村真民記念館公式サイト「所蔵作品紹介」に掲載された作品名。この記事では詩の全文を転載せず、作品名を入口に独自の考察を記しています。以下は詩全体の解説や作者の意図の断定ではありません。

ここからは、この言葉から考えたこと

一度きりだから、毎日を特別にしなくてもいい

人生は一度きりと言われると、何か大きなことをしなくてはいけない気がします。旅行、挑戦、新しい出会い。思い出に残る予定を入れられなかった日は、損をしたのでしょうか。

そうは思いたくありません。いつものご飯を作ったこと。面倒だった用事を終えたこと。疲れたから早く横になったこと。それも、その日の自分に必要だった時間です。

人に話すほどの出来事がなくても、一日が空っぽだったとは限らない。まずは、そのことを忘れずにいたいと思います。

何を増やすかより、何を急がずにするか

今日を大切にしようとして、やることを増やしすぎる場合もあります。読みたい本、会いたい人、片づけたい場所。大事にしたいものが、そのまま未達成のリストになってしまう。

それなら今日は、何かを追加するのではなく、すでにしていることを一つだけ急がずにしてみる。お茶を飲むときに、ほかの画面を閉じる。家族の話を聞く間だけ、手元の作業を止める。

もちろん、そんな余裕がない日もあります。その日まで失敗にしないことを、セットにしておきたいですね。

後悔しない人生、という目標を少しゆるめる

どんな選択にも、選ばなかった方は残ります。だから、後悔を一つも作らないことまで目指すと、決めること自体が難しくなります。

今日はここまでにした。そのときは、そうする事情があった。あとから振り返る自分が、当時の自分の条件まで忘れずにいたいと思います。

今日の行動|「何もなかった」の前に、一つ思い出す

眠る前に、今日したことを一つだけ思い出してみてください。

連絡を返した。ご飯を食べた。休むと決めた。立派な成果に言い換えなくて大丈夫です。その日にあったことを、そのまま数えるだけで。

特別な一日にはできなかったとしても、自分が過ごした一日だった。その時間を、最後にまとめて「何もなかった」にしてしまわない。それくらいのやさしさを、今日に向けてみたいですね。

あわせて読みたい

樹木希林——人の近況を見て焦った日に
茨木のり子——好きだったものに、心が動かない日に

出典

坂村真民記念館公式サイト「所蔵作品紹介」。「二度とない人生だから」の作品名を確認。詩全文の引用や、特定の版・ページの推定は行っていません。

暮らしにも、小さなきっかけを

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5テーマ・日英計10本の7本目に当たる原稿。6本目の茨木のり子英語版は保存エラーで未保存。この記事は下書き限定、公開・予約日時未設定。引用扱いの箇所は作品名のみ、詩の全文転載なし。記念館の作品名表記と権利を公開前に再確認。考察は作者の意図の断定ではない。共通タグ3個と気づきを設定。人物タグ・カテゴリ・気持ち別導線は未整備。英語版作成後に切替リンクを追加。関連記事295・299は下書きなので公開状態とリンクを確認。検索需要未検証。具体例は例示。スマホ表示を確認し、編集用欄を削除してから本人が公開判断する。

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言葉の力|茨木のり子「自分の感受性くらい」——好きだったものに、心が動かない日に

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好きだった音楽を流しても、今日はただ通り過ぎていく。

花が咲いていたらしいけれど、帰り道では気づかなかった。仕事をして、連絡を返して、明日の支度をする。それだけで一日が終わることがあります。

感動できない自分を、さらに責めるためではなく。自分の心に、少し場所を空けるために読みたい詩があります。

今日の言葉

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子「自分の感受性くらい」より、末尾の三行

出典:詩集『自分の感受性くらい』所収の表題詩。読売テレビ「道浦俊彦TIME」の同書紹介でも、この末尾の言葉が引用されています。ここでは詩の全文ではなく、考察に必要な短い部分のみを引用します。

ここからは、この詩から考えたこと

強い言葉を、誰かを責める道具にしない

「ばかものよ」という結びは、やさしく肩をたたく言葉ではありません。だからこそ、自分にも他人にも、雑に向けたくないと思います。

しんどい人に「自分で守れと言っているでしょう」と突きつける。それでは、その人の置かれた状況が見えなくなってしまいます。

ここからは、詩を読んで生まれた独自の考察です。つらさは全部自分のせいだ、誰にも頼ってはいけない、という結論にはしません。

「どうでもいい」で片づけたものを、一つ拾う

忙しいと、自分の小さな好みまで後回しになります。

本当は静かな場所で食べたかった。本当は、その言い方が少し嫌だった。本当は、あの本の続きが読みたかった。

全部をかなえられない日もあります。それでも、「自分はそう感じたんだ」と認めるところまで、省かなくていいのではないでしょうか。

誰かに説明できるほど立派な理由がなくても、好きは好き。苦手は苦手。その感覚を、他人の評価が来るまで保留にしなくてもいいと思います。

感じることまで、宿題にしない

きれいな景色を見たら感動しなければ。名作を読んだら何かを得なければ。そんな宿題が増えると、楽しみまで仕事のようになってしまいます。

今日は何も感じなかった。それも、その日の自分の反応です。無理に感想を作らず、本を閉じても、音楽を止めてもいい。

自分を大切にすることを、一人で頑張り続けることと同じにしない。休むことや、人に助けを求めることも、この記事では大事な選択として残しておきます。

今日の行動|評価をつけずに、一行だけ

今日、少し好きだったもの、少し嫌だったものを、一行だけ書いてみてください。

「朝の空気がよかった」「あの返事は少し寂しかった」。理由を分析したり、前向きな結論を付けたりしなくても構いません。書きたくなければ、思い浮かべるだけでも。

誰かに見せるためではなく、自分の反応を自分が知っておくために。その小さな余白を、今日の暮らしに残したいですね。

今の気持ちから探す:自分の気持ちを大切にしたいときに

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金子みすゞ「みんなちがって、みんないい。」——得意な人の隣で、自分を小さくしない
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出典

茨木のり子『自分の感受性くらい』所収「自分の感受性くらい」。確認資料:読売テレビ「道浦俊彦TIME」同書紹介。版とページ番号は未確認のため記載していません。引用部分とその後の独自の考察を区別しています。

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5テーマ・日英計10本の5本目。下書き限定、公開・予約日時未設定。詩は末尾の短い部分のみ引用。原典の改行・表記・版、引用要件、英訳および画像への掲載の権利は公開前に確認する。全文引用・全文翻訳は行わない。共通タグ3個と自分らしさ・気づきを設定。人物タグ・カテゴリ未整備。英語版作成後に切替リンクを追加。関連記事295は下書きなので、公開状態とリンクを要確認。検索需要未検証。例示は運営者の実体験ではない。スマホ表示を確認し、編集用欄を削除した後に本人が公開判断する。

アイキャッチ未生成・未設定。制作指定:横長1200×630px。大人向けの上品で少し遊び心あるイラスト。生成り、淡い青灰色、深緑。右下に一輪の花と書きかけの一行メモ、窓からの柔らかい光。人物肖像・既存作品の模写は不要。文字の主役は作品名「自分の感受性くらい」、小さく「茨木のり子」「言葉の力」。詩の三行を画像へ再掲載しない。文字量を抑え、余白と可読性を優先する。権利とシリーズ方針を確認してから生成。生成画像の文字照合は未実施。

言葉の力|樹木希林「おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」——人の近況を見て焦った日に

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同級生の昇進。友人の旅行。楽しそうな家族写真。

おめでとう、と思っている。それは本当。でも、スマホを閉じたあと、自分の毎日だけが急に地味に見えてしまうことがあります。

さっきまで普通に過ごしていたのに、人の近況を見た途端、自分に反省会を開いてしまう。そんな日に、思い出したい言葉です。

今日の名言

おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい

樹木希林

出典:週刊女性PRIMEの告別式報道。娘の内田也哉子さんが、母から言われた言葉として挨拶の中で紹介したものです。樹木さん本人の講演記録などからの直接引用ではなく、娘によって伝えられた言葉として掲載しています。

ここからは、この言葉から考えたこと

人のいい知らせを、自分への通知にしない

友人が新しい仕事を始めた。それは友人の出来事であって、「あなたも今すぐ何かを始めなさい」という通知ではありません。

ところが、画面を見ているうちに、いつの間にか自分の暮らしに採点を始めてしまう。「自分は何をしているんだろう」と。

比べる気持ちが出てきたら、その自分まで責めなくていいと思います。まずは「今、人の出来事を自分の成績にしていたな」と、一度分けてみる。相手を祝うことと、自分を低く見ることは、セットでなくてよいはずです。

「面白がる」は、無理に笑うことではなく

今回は「面白がって」を、つらいことまで笑って済ませる意味には受け取りません。

人に見せるほどではなくても、自分がちょっと気になったことへ目を戻す。そのくらいの入口にしたいのです。

帰り道に見つけた店。いつもよりきれいに書けた文字。野球中継で思わず見入った一球。誰かの旅行写真ほど華やかではなくても、自分の時間の中にも、心が動いた瞬間はあります。

それを投稿しなくても、誰かに褒められなくても、自分が楽しんだことは消えません。

平気でいられない日は、距離を取ってもいい

言葉の中の「平気」を、傷つかない人になれという命令にはしたくありません。

見ていると苦しくなるなら、今日は画面を閉じる。返事を急がず、少し時間を置く。信頼できる人に話す。離れる選択まで、自分に認めてよいのだと思います。

今日の行動|人に見せない楽しみを、一つ戻す

今日は、最近ちょっと気になっていたことを一つだけ思い出してみてください。

読みかけの本を一ページ開く。好きな曲を一曲聴く。窓辺の植物を見る。お金を使わず、予定を増やさないことでも構いません。

人の暮らしを見たあとには、自分の暮らしにも戻ってくる。立派な近況がなくても、今日を自分なりに面白がれたなら。それまで見落とさずに、一日を終えたいですね。

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金子みすゞ「みんなちがって、みんないい。」——得意な人の隣で、自分を小さくしない
水木しげる「怠け者になりなさい」——休日まで、よくできた人でいなくてもいい

出典

週刊女性PRIME:樹木希林さんの告別式報道。娘・内田也哉子さんの挨拶中の引用をもとに表記。引用とその後の考察は区別しています。

暮らしにも、小さなきっかけを

自分では後回しにしがち。でも、もらうとうれしい暮らしの道具などを、楽天ROOMで紹介しています(*^^*)。必要なものを探すときに、よかったらのぞいてみてください。何かを買うことが、この記事でお伝えしたい結論ではありません。

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今回採用の5テーマ・日英計10本の1本目。下書き限定、公開・予約日時未設定。既存58記事のタイトルでは人物の重複なし。出典は告別式の二次報道で、娘が伝えた母の言葉として掲載。句読点は引用した記事の表記に合わせた。引用・翻訳・画像利用の権利、原文表記、リンクと関連記事の公開状態、スマホ表示を公開前に確認する。共通タグ3個と自分らしさ・気づきを設定。人物タグ・カテゴリ未整備。英語版作成後に日英切替リンクを追加する。検索需要は未検証。具体例は例示で運営者の実体験ではない。画像未生成・未設定。本人が本文を確認し、この編集用欄を削除した後に公開判断する。

アイキャッチ制作指定:横長1200×630px。以前のシリーズ同様、上品で控えめな遊び心のある大人向けイラスト。生成り、落ち着いた深緑、少量の金色。右下に伏せたスマートフォンと開いた本、小さな植物。人物肖像・企業ロゴは不要。文字の主役は本文の名言と同一の「おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」。外側の引用括弧は範囲指定で追加不要。小さく「樹木希林」「言葉の力」。名言が最大で背景は控えめ。改行以外の変更や句読点追加禁止。十分な余白と読みやすい明朝体。画像利用の権利確認前に生成・公開しない。生成後に本文と一文字ずつ照合。画像照合は未実施。

言葉の力|金子みすゞ「みんなちがって、みんないい。」——得意な人の隣で、自分を小さくしない

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「みんなちがって、みんないい。」

金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」より

誰かの得意なことを見ると、自分にないものが急に気になることがあります。

あの人は話がうまい。
仕事が速い。
初めての人とも、すぐ打ち解ける。

それに比べて自分は、と考え始めると、自分の長所だけが上手に隠れてしまう。

そんな日に、金子みすゞの「みんなちがって、みんないい。」を読み返したくなります。

詩には、空を飛ぶ小鳥、音を鳴らす鈴、そして「私」が登場します。それぞれにできることと、できないことが描かれています。

ここからは、その詩を日常に重ねた私自身の受け止め方です。

誰かの得意を、自分の欠点に変えない

話のうまい人を見て、「自分は話すのが遅い」と思う。

でも、その人のよさを認めることと、自分を悪く評価することは、本来別のはずです。

「説明がわかりやすいな」で止めてもいい。
「そのやり方は参考になるな」と受け取ってもいい。

相手を褒めるたびに、自分を一段下げなくてもかまいません。

誰かの得意が、自分の価値を減らすわけではない。そのことを、忘れずにいたいものです。

目立たない働き方も、確かにある

会議ですぐ意見を言える人もいれば、話を聞いたあとで、抜けていた点に気づく人もいます。

勢いよく始められる人もいれば、続けやすい形に整えるのが得意な人もいる。

目立つ場面が違えば、評価されやすさも変わるでしょう。

だから、自分を確かめるときは、「人前で目立てたか」だけでなく、「何を支えたか」も見てみたいと思います。

小さな確認をした。
相手の話を整理した。
次の人が困らないよう、ひと言残した。

そういう働きまで、なかったことにしなくていいのです。

違っていてよいことと、見直してよいこと

この言葉を、「何も変えなくていい」という意味に狭めたくはありません。

苦手なことを練習してもいいし、困っている習慣を直してもいい。

ただ、その出発点を「今の自分は駄目だから」にしなくてもいいのだと思います。

自分を否定しなくても、変わることはできます。

そして、他人との違いを大切にすることは、相手の困りごとを無視したり、傷つける行為をそのまま認めたりすることとも違います。

今日、誰かがまぶしく見えたら、その人のよさを一つ認める。

そのあとで、自分が今日できたことも一つ拾ってみる。

同じでないから、足りないのではない。

そんな見方を、机の隅に置く小さな言葉のように、持っておきたいと思います。

引用・詩の出典:長門市・金子みすゞ記念館 矢崎節夫館長コラム「私と小鳥と鈴と」

言葉の力|『星の王子さま』「大切なものは、目には見えない」——数字にならない一日を、なかったことにしない

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“What is essential is invisible to the eye.”

「大切なものは、目には見えない。」(本記事訳)

サン=テグジュペリ『星の王子さま』。英語の引用表記は作品公式サイト掲載のものです。日本語は特定の既刊翻訳からの引用ではありません。

一日の終わりに、何をしたのか数えたくなることがあります。

終わった仕事はいくつか。
読んだページは何枚か。
投稿に反応はあったか。

数字にすると、確かめやすいものがあります。

でも、その数字が少ない日に、「今日は何もできなかった」と言ってしまうのは、少し急ぎすぎかもしれません。

『星の王子さま』のこの言葉から、私は、数えやすいものだけで一日を判断しなくてもいいのだと考えます。

ここからは、私自身の日常への重ね方です。

見える成果の手前にも、時間がある

すぐには形にならないことがあります。

相手の話を、最後まで聞いた時間。
送る前に、言い方を考え直した時間。
無理をしないために、予定を減らした時間。

どれも、終わった仕事の件数には入らないかもしれません。

けれど、人との関わりや、自分の暮らしを支えている時間ではあります。

目に見える成果が少なくても、その手前にあったものまで消さなくていいでしょう。

見えないからこそ、確かめることも大切にする

この言葉を、「気持ちさえあれば、言葉にしなくても伝わる」という意味にはしたくありません。

大切に思っているなら、伝える。
助かったなら、お礼を言う。
すれ違っていると感じたら、確かめる。

見えないものを大切にすることと、相手の気持ちを想像だけで決めることは、別だと思います。

「きっとわかっているはず」と置いておくより、一言を渡すほうがよい場面もあるでしょう。

今日、守れたものを一つ思い出す

今夜、一日を振り返るなら、「何を増やせたか」だけでなく、「何を大切にできたか」も考えてみたいものです。

約束を守った。
疲れている自分に気づいた。
誰かを急かさず待った。
言いすぎる前に、少し立ち止まった。

派手な成果でなくても、そこには自分の選び方があります。

数字は役に立ちます。でも、数字だけに一日の意味を決めさせなくてもいい。

見えないものを理由に、現実の問題を曖昧にするのではなく、見える成果の外にも、大切な時間があったと認める。

今日が思ったほど進まなかった日でも、全部を「何もなかった」にしない。

そんな見方を、この言葉から受け取っておきたいと思います。

言葉の力|安西先生「あきらめたらそこで試合終了ですよ」——うまくいかない今日で、全部を終わりにしない

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「あきらめたらそこで試合終了ですよ」

井上雄彦『SLAM DUNK』の安西先生の言葉。名セリフ紹介で確認した表記です。原作の語句・句読点・場面は公開前に最終照合が必要です。

一度うまくいかなかっただけなのに、これまでやってきたことまで頼りなく感じる日があります。

書いた文章に反応がない。
勉強したところを思い出せない。
勇気を出して提案したのに、通らなかった。

「やっぱり、自分には向いていないのかもしれない」

そう思ったとき、安西先生の言葉を思い出します。

ここから先は、作品の場面を説明するものではなく、この言葉を日常に重ねた私自身の受け止め方です。

今日の結果と、これからの可能性を分ける

今日うまくいかなかったことは、確かにあります。

悔しさを無理に消す必要はありませんし、「失敗ではない」と言い換えなくてもいいでしょう。

ただ、その一度の結果だけで、これから先まで決めなくてもいいのだと思います。

「今回は伝わらなかった」と、
「自分の言葉は二度と伝わらない」は違います。

「今日はできなかった」と、
「自分にはできる日が来ない」も違います。

落ち込んでいるときほど、その間を一気に飛び越えてしまいます。だからこそ、まずは今日の出来事を、今日の大きさに戻してみたいのです。

続けることは、同じ方法を繰り返すことではない

もう一度取り組むとしても、まったく同じやり方でなくてかまいません。

文章が長すぎたなら、伝えたいことを一つに絞る。
勉強が進まなかったなら、時間より範囲を小さくする。
一人では難しかったなら、誰かに相談する。

やり方を変えることまで、「あきらめた」と呼ばなくてもいいでしょう。

続けたいものを守るために、続け方を変える。そんな選び方もあります。

休むことを、試合終了にしない

この言葉を、疲れた人へ「まだ頑張れ」と押し付けるためには使いたくありません。

健康や安全を犠牲にしてまで続ける必要はありません。合わない場所から離れることや、別の目標を選ぶことも、自分で決めてよいことです。

私がこの言葉から受け取りたいのは、「どんなことでもやめてはいけない」という命令ではなく、落ち込んだ勢いだけで、自分の可能性を閉じなくてもよいという視点です。

今日は休んで、明日あらためて考える。
次に試したいことを、一行だけ残しておく。

それくらいの小さな余白があれば十分な日もあります。

今日の結果で、全部を終わりにしない。
続けるか、変えるか、休むかを、少し落ち着いてから選ぶ。

そんなふうに、この言葉を持っておきたいものです。