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「決断とリスクはワンセットである。」
羽生善治『決断力』の言葉(国立国会図書館サーチの書籍紹介掲載)
「これを選んで、本当に大丈夫だろうか」
仕事の進め方を変えるとき。新しいことを始めるとき。少し大きな買い物をするとき。決めたい気持ちと、失敗したくない気持ちが並んで座ります。
もう少し調べれば安心できるはず。そう思って情報を集めたのに、選択肢が増えて、かえって決められなくなることもあります。
そんなとき、羽生善治さんの言葉は、決断に求めていたものを見直すきっかけになります。
決断から、不確かさだけを外せるだろうか
この一文は、羽生さんの著書『決断力』について、国立国会図書館サーチに掲載された書籍紹介で取り上げられています。
決断とリスクは「ワンセット」。短い言葉ですが、失敗の可能性をゼロにしてから選びたい、という願いに問いを投げかけます。
私はこれを、危険を気にせず進めという励ましではなく、不確かさを認めたうえで判断するための言葉として受け取りたいと思います。
調べて減らせる不安もあれば、実際に選んでみないとわからないこともある。その違いを見ることが、決める準備になるのではないでしょうか。
必要な情報と、欲しい保証は違う
たとえば、新しい道具を選ぶ場面を考えてみます。
サイズ、価格、機能、使う場所との相性。こうした条件を確認することには意味があります。
でも、一通り確かめた後も「絶対に後悔しない」という言葉を探し続けているなら、欲しいのは情報より保証なのかもしれません。
誰かにとって便利なものが、自分にも同じとは限らない。口コミを全部読んでも、未来の自分の感想までは載っていません。
そこで私は、「今回は何を優先するか」に戻りたいと思います。値段なのか、使いやすさなのか、時間なのか。条件に順位をつけると、比べる基準が見えてきます。
すべての不満を消す選択ではなく、大事な条件を守る選択を考えるのです。
リスクを見ることは、臆病とは限らない
今日の言葉を、勢いをつけるためだけに使いたくはありません。
もしうまくいかなかったら、何が起きるのか。どこまでなら引き受けられるのか。途中で見直せるのか。
そこを確かめることも、決断の一部でしょう。とくに健康や安全、大きなお金に関わることでは、専門家に相談する必要もあります。
小さく試せることなら、まず範囲を限って始める。戻せない選択なら、急がず慎重に考える。リスクを認めるからこそ、進み方を選べます。
これは、名言から私が考えた日常への重ね方です。決めた後の成功を保証する言葉ではありません。
それでも、「迷いが残る自分は駄目だ」と責める必要はないと思えます。迷いがあることと、判断する力がないことは別だからです。
不安を無理に消すのではなく、中身を確かめる。そして、今の自分に引き受けられる一歩を選ぶ。
決断とリスクがワンセットなら、勇気と慎重さも、一緒に持っていてよいのかもしれません。


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