言葉の力|フランクリン:うまく言えない日も、誠実な行動は残る

今日の言葉

Well done is better than well said.

出典:ベンジャミン・フランクリン『Poor Richard』1737年版。米国国立公文書館のFounders Onlineで原文を確認できます。

日本語訳〈本記事訳〉:うまく語ることより、よく実行することのほうがよい。

ここからは、この言葉から考えたこと

会議が終わったあと、「もっと分かりやすく話せたらよかった」と思うことはありませんか。

周りの人はすらすら説明できるのに、自分は言葉に詰まってしまう。感謝を伝えたいときも、気の利いた一言が見つからない。

そんなとき、話すのが得意ではない自分を、必要以上に小さく感じてしまうことがあります。

けれど、人に届くものは、言葉の上手さだけではないはずです。

フランクリンの短い言葉から、今回は「話せない分を努力で埋めよう」ではなく、「すでにしている誠実な行動にも目を向けよう」と考えてみたいと思います。

目立たない仕事にも、受け取る人がいる

頼まれたことを忘れずに返す。次の人が使いやすいよう、道具を元の場所へ戻す。分からないまま進めず、確認を一つ入れる。

どれも、大きな拍手をもらうような行動ではないかもしれません。

それでも、受け取った人には「助かった」が残ります。見えにくいところで誰かの負担が減ったり、安心して次の作業へ進めたりする。

華やかな説明がなくても、暮らしや仕事を支える行動はあります。

自分では当たり前すぎて、数えていなかったこと。その中に、自分なりの誠実さが含まれているのではないでしょうか。

言葉がいらない、という意味ではなく

もちろん、「行動しているのだから、説明しなくても伝わる」と決めつけるのは別の話です。

予定が遅れるなら連絡する。迷惑をかけたなら謝る。助けてもらったなら、お礼を伝える。

相手が安心するために必要な言葉もあります。黙って引き受けすぎて、自分だけが苦しくなる必要もありません。

言葉と行動は、勝ち負けをつけるものではなく、互いを確かめ合うものとして扱いたいですね。

「大切に思っています」という言葉に、小さな気遣いを添える。「対応します」という返事に、できる範囲と時期を添える。

立派な宣言より、相手が確かめられる小さな実行を。そのくらいの受け止め方でよいのだと思います。

今日、自分がしたことを一つ数える

帰り道、反省ばかりが浮かんだら、一つだけ思い出してみてください。

返事をした。確認した。片づけた。難しいことを、難しいと伝えた。

それは本当に「何もできなかった日」でしょうか。

うまく話せなかった場面があっても、一日のすべてが失敗になるわけではありません。

言葉が少し不器用でも、誠実にしたことは消えません。今日は、その一つまで見落とさずに帰れたら十分なのかもしれません。

今の気持ちから探す:つい、人と比べてしまう

出典

Founders Online, National Archives: Poor Richard, 1737

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